第11話 スキル物語 「YouTubeを投げる」と言ったら生成AI用プロンプト仕様書が出てくる話
いつ困る?
「この曲の音像をそのままSunōで再現したい」「MVの世界観をMidjourneyとRunwayで別の動画に移植したい」。そう思った瞬間、行き詰まる。YouTubeの映像と音を丸ごと自分の頭で分解して、SunoのStyle欄に入れる英語タグを考え、Midjourneyの構図とライティングを設計し、Runwayのカメラワーク指示を書く——全部一人で、しかも「プロ並み」に。途中で「あ、今の自分が書いたStyle欄だと安っぽいポップスになる」と気づいて、また書き直す。3つのAIツールが要求する3つの違う言語を、同時に操るのは無理だと痛感する瞬間。
こう言うと起こること
「この曲から仕様書作って」「YouTubeから分析して」「リバースエンジニアリング」を CC に投げる。裏側ではスキル reverse-engineer-song が動く。まずフェーズ0で「逆コンパイル」を「動画音声+画像をGeminiに投げて、生成AI用プロンプト仕様書をもらう」仕事と定義する。次にフェーズ1で「楽曲逆コンパイル マスタープロンプト」(SSOT一次ソース)をReadして、YouTube URLを [分析対象URL] の位置に埋める。フェーズ2でフェーズ1で作った「指示書+URL」を Gemini に丸ごと投げる。フェーズ3でGeminiが返したMarkdown仕様書(楽曲構造表+Suno Style+Midjourney 3パターン+Runwayカメラ指示)を受領し、フェーズ4で構造化(保存先と命名)して 01_DECISIONS/<project>/<日付>_<曲名>_仕様書.md に置く。スキルは5フェーズで完結する。ユーザーは「YouTubeを投げた」だけで、3つの生成AIが要求する3つの言語の仕様書を一度に手にする。
flowchart TB
A["🎬 YouTube URLを投げる"] --> B["指示書を自動で組み立て"]
B --> C["聴けないAIの代わりに別のAIへ分析委任"]
C --> D["仕様書を受け取り整理"]
D --> E["📁 ファイルに保存 ✅"]
何が変わるか
「3つの生成AI用のプロンプトをそれぞれ設計する」仕事が一つのコマンドに圧縮される。従来「2〜3時間溶けても安っぽくなる」だったSuno Style欄が、プロ品質の英語キーワード(テクスチャ・ボーカル質感・ミックス空気感)で埋まる。Midjourney には「90s OVA aesthetic × 浮世絵融合」のような画風指示と、シチュエーション別3パターン(メインビジュアル・静寂・動的)が、Runway には「Zoom/Pan/Tracking」のカメラコマンドと「煙・炎・インク」のエフェクト指示が揃う。一人で書くから「手癖で同じ構図ばかり」になる問題が消える。さらにsangoku-song/cyber-wa-song のスキル本文に「reverse-engineer-song で他作品を逆コンパイルしてから作ると良い」と相互リンクが張ってあるので、制作→逆コンパイル→再制作のループが自然に回る。YouTube1本から3つの生成AI用の「翻訳済言語」が一度に出てくる体験が、曲作りと映像作りの発想を広げる。
<details><summary>▶ 技術的にどうなってるか</summary>
仕組み
- 5フェーズ進行: Phase 0(作業定義・「逆コンパイル」の意味をLLMに確認)/ Phase 1(マスタープロンプトSSOTをReadし
[分析対象URL]をURLで埋めて完成)/ Phase 2(完成した指示書をGeminigemini-codeに投げる)/ Phase 3(GeminiのMarkdown仕様書を受領)/ Phase 4(構造化+01_DECISIONS/<project>/<日付>_<曲名>_仕様書.mdに保存) - Gemini完全委任: CCはYouTubeを視聴できないので音楽/映像の分析はGeminiに丸投げ。CC側は「プロンプト組立・結果構造化・ファイル保存」に専任
- マスタープロンプトの二重管理: 一次ソースは obsidian-ssot 側
01_DECISIONS/ai-music/2026-06-15_楽曲逆コンパイル_生成AIプロンプトマスタープロンプト.md、二次コピー(実体)は~/.claude/skills/reverse-engineer-song/references/楽曲逆コンパイル_マスタープロンプト.md。両方更新が原則(片方だけ更新して事故るのを防ぐ) - ハイブリッド進行: 全フェーズ一括ではなく、Phase 1→2→3を1曲ずつ回す形。「YouTube 1本のURL」を単位として反復し、複数曲を一気にやろうとしてLLMの文脈が混ざるのを防ぐ
- 双方向リンク: sangoku-song と cyber-wa-song のSKILL.md に「他作品を逆コンパイルしてから作ると良い」旨を注記。制作スキルと逆コンパイルスキルが互いを参照する構造
- プロ品質の英語プロンプトが出る仕掛け: マスタープロンプト自体に「ポップス化や軽い音になるのを防ぐ」指示・画風(90s anime OVA aesthetic等)・テクスチャ(Intricate heavy ink line art)・ライティング(Chiaroscuro等)・シチュエーション別3パターン・Negative Prompt を埋め込んでおく。普通の英語プロンプトで出る「AIっぽさ」を構造的に潰す </details>