14 SSOT — 個人ナレッジベースを使いこなす
SSOTとは?
SSOT = Single Source of Truth(真実の単一情報源)
個人の判断・決定・知見・設計判断をすべて集約する知識ベースです。AI駆動開発では、Claude Codeがセッションをまたいで同じ判断を再現できるよう、SSOTを「長期記憶」として活用します。
なぜSSOTが必要か
- 判断の再現性: 「なぜそうしたか」を毎回考え直さなくて済む
- セッション跨ぎ: 別日・別セッションでも同じ判断を引き継げる
- AIの記憶: Claude Codeに過去の判断を自動で参照させる
3つの基本スキル(使い分け早見表)
SSOT運用は3つのスキルで完結します:
| スキル | いつ使う? | トリガー例 |
|---|---|---|
| ssot-record | 作業内容・決定を記録したい | 「記録して」「保存して」「メモして」 |
| ssot-search | 過去の情報を探したい | 「SSOTから探して: キーワード」「SSOT検索」 |
| ssot-check | SSOTが古いか確認したい | 「SSOT整理して」「乖離を直して」「00_SYSTEM更新して」 |
使い分けフロー
「いま何をしたい?」
│
├─ 記録したい → ssot-record
│ └ 内容を分析→振り分け→自動記録
│
├─ 探したい → ssot-search
│ └ 全文検索+意味的検索で関連文書5件表示
│
└─ 確認したい → ssot-check
└ 00★SYSTEM/の設定と実態を照合・修正提案
各スキルの詳細
📝 ssot-record(記録)
トリガーワード:
- 「記録して」「保存して」「メモして」
- 「SSOTに入れて」「ガイドに追加して」
やること:
- 内容をGLMが分析
- 機密レベル・想定寿命・削除可能性・検索優先度から保管場所を判定
- 01_DECISIONS/または適切な場所に保存
- _INDEX.md追記・日記追記・ガイド転記まで一括実行
詳細は: ssot-guide 03 SSOT - SSOTレコード
🔍 ssot-search(検索)
トリガーワード:
- 「SSOTから探して」「SSOT検索」
- 「SSOTから探して: キーワード」
やること:
- ripgrep全文検索(~0.5秒)
- sentence-transformersでrerank(~1秒)
- 関連文書を上位5件表示
詳細:
概要
「SSOTから探して: glm-rate-proxy」と話しかけると、1,900件超のMarkdownファイルを横断検索して関連ドキュメントを5件表示するスキルです。
あなた: SSOTから探して: MiniMaxのフォールバック設定
Claude: 🔍 SSOT検索: 「MiniMax フォールバック 設定」— 5件ヒット
1. 📋 DECISIONS 01_DECISIONS/claude-code/2026-05-11_...
2. 📅 DAILY 10_DAILY/2026-05-11.md
...
アーキテクチャ
ユーザーの質問
│
▼
① ripgrep 全文検索(~0.5秒)
├─ フェーズ1: フレーズ完全一致
└─ フェーズ2: ヒット不足 → トークンOR検索(日本語対応)
│
▼
② sentence-transformers rerank(~1秒)
all-MiniLM-L6-v2 でコサイン類似度を計算
│
▼
③ 上位5件を層別表示
📋 DECISIONS / 📅 DAILY / 🔧 SYSTEM / 💼 CAREER ...
キーワード検索と意味的検索の違い
| キーワード検索のみ | ハイブリッド(本構成) | |
|---|---|---|
| 「glm-rate-proxy」 | ◎ ヒット | ◎ ヒット |
| 「プロキシ レートリミット」 | ◯ 部分ヒット | ◎ ヒット |
| 「429エラーの対処」→「glm-rate-proxy」 | ✗ ミス | ◎ ヒット |
セットアップ
# ripgrep インストール
sudo apt-get install -y ripgrep
# Python venv 作成
sudo apt-get install -y python3.12-venv
python3 -m venv ~/.claude/venv/ssot-search
~/.claude/venv/ssot-search/bin/pip install sentence-transformers
注意: Python 3.12以降はシステムへの直接 pip install がブロックされます(PEP 668)。必ずvenvを使うこと。
使い方
SSOTから探して: <キーワード>
SSOT検索: <キーワード>
/ssot-search <キーワード>
例:
SSOTから探して: glm-rate-proxy の設定
SSOTから探して: openclaw-stack 設計方針
SSOTから探して: Zenn記事 LLMルーティング
SSOTから探して: MiniMax フォールバック
日本語クエリのコツ
スペース区切りでキーワードを並べると精度が上がります:
# よりよい
SSOTから探して: MiniMax フォールバック 設定
# 動くが精度が落ちる場合も
SSOTから探して: MiniMaxのフォールバック設定方法
内部動作の詳細
# 1. ripgrep でフレーズ検索
hits = rg_search(query, ssot_dir, max_files=80)
# 2. 不足時はトークンOR検索で補完
if len(hits) < 80:
tokens = _tokenize(query) # 助詞・英数字境界で分割
hits += rg_search("|".join(tokens), ...)
# 3. sentence-transformers でrerank
results = rerank(query, hits, top_n=5)
トラブルシューティング
ModuleNotFoundError: No module named 'sentence_transformers'→ venvを使ってるか確認rg: command not found→sudo apt-get install -y ripgrep- 検索結果が0件 → クエリを短く・スペース区切りに分割
💡 やさしい補足
- 「SSOT検索」= メモの山を探す機能: ため込んだメモ(SSOT)から、欲しい情報を日本語で探せる
- 日本語で聞ける: 「〇〇について書いたメモある?」と聞くと、該当箇所を探してくれる
- 探す時間を省ける: 手動でフォルダを漁る代わりに、一発で見つけられる
🔧 ssot-check(整合性)
トリガーワード:
- 「SSOT整合性チェックして」「SSOT整理して」「SSOT同期して」
- 「SSOTのズレを直して」「00_SYSTEM更新して」「乖離を修正して」
やること:
- 00★SYSTEM/配下の設定ファイルと実態を照合
- 乖離があれば自動修正 or 修正提案
- 対話モードでの深掘り検証
チェック対象:
00★SYSTEM/自動化.md— hooks/cron/スクリプトの記載漏れ00★SYSTEM/repo-index.yaml— リポジトリ数・visibility・last_updated00★SYSTEM/MCPツール使い分けガイド.md— 有効サーバー数00★SYSTEM/全体マップ_MOC.md— リポジトリ数・プロジェクト一覧00★SYSTEM/チャーター.md— 禁止操作リスト
乖離パターン:
- 設計変更後の記述未更新
- リポジトリ/プロジェクト追加時のindex未追記
- Cron実体の増減と記述のズレ(ゴーストCron等)
詳細は: ssot-guide 03 SSOT - SSOTチェック
特性カタログ(保管場所の分類基準)
SSOTには9つの保管場所があります。⭐ 00★SYSTEM/ は最重要で、SSOT全体の構造・ルール・自動化の正典がここに集約されています。内容を分析して適切な場所に振り分けます。
| 場所 | 機密レベル | 想定寿命 | 検索優先度 | 用途 |
|---|---|---|---|---|
⭐ 00★SYSTEM/ |
高 | 長期 | 中 | 最重要:全体マップ・共通ルール・自動化・設定の正典(禁止操作リスト・Hook設定含む) |
| 01_DECISIONS/<project> | 高 | 長期 | 高 | 決定ログ・技術詳細・なぜそうしたか |
| 10_DAILY/YYYY-MM-DD | 中 | 短期 | 中 | 日次サマリー・セッションログ |
| 30_RESEARCH/ | 中 | 中期 | 低〜中 | 参考資料・調査結果 |
| バックログ.md | 中 | 中期 | 中 | 未完了タスク・WIP構想 |
| 20_PUBLISHING/ | 高 | 短期 | 低 | 外部公開コンテンツ |
| プロジェクト固有 | プロジェクト依存 | 短期〜中期 | 低〜中 | プロジェクト固有のドキュメント |
| メモリ | 高 | 短期 | 高 | セッション中のコンテキスト(APIキー等機密含む可能性) |
| feedback_*.md | 低 | 中期 | 低〜中 | ユーザー指摘・好みのパターン |
判定基準: 機密レベル × 想定寿命 × 削除可能性 × 検索優先度
詳細は: ssot-guide 03 SSOT - 特性カタログ
💡 やさしい補足(初心者向け)
- SSOT = 自分の判断を覚えておくノート: 毎日書いているとAIが「前にそうしたよね」と言ってくれる
- 3スキルで運用: 記録(書く)・検索(探す)・チェック(整える)の3つだけ覚えればOK
- 迷ったら record から: 何か新しいことをしたら、まず「記録して」と言う癖をつける
- 定期的に check: 月金に
ssot-check autoで自動整理しておくとSSOTが腐らない