01 RAGとの違い — 司書と家庭教師
「RAGみたいなもの?」への答え。近い親戚だが、返ってくるものが「原文の断片」か「事前に書いた読書ノート」かが決定的に違う。
2方式の比較
| RAG(意味検索) | llm_wiki(wiki自動生成) | |
|---|---|---|
| 仕組み | 質問→意味検索で原文の断片を探して返す | 事前にLLMが全部読んで、要約・概念ページ・相互リンク付きwikiを生成 |
| 返ってくるもの | 元文書の抜粋(解釈なし・そのまま) | 整理済みノート(構造化・関連ページリンク付き) |
| 強み | 原文そのまま・解釈リスクゼロ・検索が安い | 「まとまった答え」が返る・文脈も辿れる |
| 弱み | まとめは自分で読んで作る | 生成時にLLMの解釈(誤り)が入る・生成コストがかかる |
| 適材 | 「あの記述どこだっけ?」の探索 | 「このテーマ全体をどう語るか」の引き出し |
比喩でいうと
- RAGは司書: 該当ページのコピーを取ってきてくれる。正確だが、読んで理解するのは自分
- llm_wikiは家庭教師: 全部読んで読書ノートを書き、ノート同士を紐づけておいてくれる。要点がまとまっているが、書いた人の解釈が入る
使い分けの判断軸
正確な原文が必要(引用・事実確認) → RAG / grep
テーマの語り口・構造が必要(執筆・応募) → llm_wiki
両方必要な場合が多い → 併存させる
⚠ llm_wikiの検索自体はキーワード+ベクトルのハイブリッド(埋め込み機能あり)なので「検索技術」は似ている。違いの本質は生成物が「原文断片」か「要約+構造化ページ」か。
この環境での実配置
- 住む家(SSOT): grep + 意味検索で日々の記録を引く
- 勉強部屋(llm_wiki): テーマ別にwiki化したものを質問ベースで引く
RAGの代わりではなく併存が正解。片方に寄せると、正確性かまとまりのどちらかを失う。